リョウタの思い出日記

パチとスロと思い出と…

タグ: 5号機

  • 1台目「スロット新世紀エヴァンゲリオン」

    「リョウタ~スロット打ちに行こうぜ~」

    そんな某国民的アニメで男の子を野球の誘いにくるメガネをかけた友達のように気軽に遊びに誘ってきたのは高校時代に仲の良かった友Kからだった。


    この1件のメールからボクのパチスロ人生は始まった。


    スロットと出会う前のボク

    当時ボクは19歳。大学には行かず地元の建設会社に入社。

    仕事が忙しく友達と遊ぶことも少なくなり休みの日は引きこもり気味。
    そんな中しばらくぶりにメールが来た友Kからの誘いは正直ビックリした。


    パチンコと父とボク

    ボクの父は昔ギャンブル大好きでよく小さい頃は帰ってこない父を呼びにパチンコ屋に行っては、床に落ちてるパチンコ玉を拾ったりして父の手伝いをしていた(笑)
    (当時は大らかな時代だったので小学生が入店しても怒られることは無かった)

    スーパーファミコンも任天堂64もパチンコ店の景品で交換しプレゼントしてもらった。

    仕事帰りにパチンコをしてきたと思えば近くの焼き鳥店でお土産を買ってくれる事も多くボクにとってパチンコとは幸せを運んできてくれる遊び場だと思っていた。

    しかしそんな父が家の貯金を使い込んでいたことが発覚。
    離婚寸前までになりその後我が家ではギャンブルはご法度というルールがしかれた。

    スロットはギャンブルじゃなく遊戯

    当時は就職氷河期で正社員で勤めれるだけ御の字。

    ただその会社がかなりのブラック企業。
    繁忙期は1ヵ月休みなしは当たり前で休日出勤手当や残業代は0という有様。

    もちろん薄給で社会人なりたてのボクはそれが当たり前だと思っていた。

    1万円で勝負なんてできないだろうからやんわり断られるだろうな……。
    と思っていたら意外な返事。

    「大丈夫、俺も1万しかもっていかないから」

    こうなっては行くしかない。
    覚悟を決めて日程を確認、当日の朝になった。

    しばらくぶりに合う友達は学生時代と変わらず、友Kの車の中で近況や高校時代の話で盛り上がる中、着いた先は街から少し外れたとこにあるパチンコ屋だった。

    自動ドアが開くと聞こえる爆音の店内。
    子供時代の記憶が蘇る。

    この爆音に耳を抑えながらも異世界に入ったようなワクワク感と不安が混じる不思議な世界。

    右も左も分からない中、案内されたのは5号機初代機「新世紀エヴァンゲリオン」(Bisty)だった。

    当時は4号機後期。

    「吉宗」が撤去されたのが話題になっていて、ギャンブルアンチのボクでさえ知るレベルの騒ぎだったのを覚えている。
    「北斗の拳」「押忍!!番長」「南国育ち」がメインで賑わっている中、誰にも座られずエヴァがシンジ、レイ、アスカのパネル順に3台が並んでいた。

    「好きな台座っていいよ」
    そんな友Kの促すまま、ボクはシンジパネルに着席。
    友Kはアスカが大好きだったので1席離れたアスカパネルに着席。

    サンドにお金を入れ、コインを入れるとこまでレクチャー。
    目押しは赤7を狙えと教えられてからは半分放置で打たされた。

    発展しては友Kに確認し、気付けば1ゲーム1ゲームを一喜一憂しながら打っていた。友Kは早速ビックボーナスを引きメダルを増やす中、気づけば5千円ほど消えたボクの台。やっとボーナス確定の文字が出ると友Kを呼び揃えて貰った。

    この台はコイン持ちがとてもいい台で1つのボーナスでのんびりまったりと遊戯することができた。
    気づけば2時間ほど遊んでいると真ん中のレイパネルにおじさんが着席。
    こっちの事を気にしながら打っていた友Kも自分の台に夢中になり始め、少し不安になりながら打つ中突然現れた左リールの出目とアスカの声。

    今まで見たことない出目。友Kに確認しようとしたらそちらもボーナス消化中でこちらに気づかず。

    仕方なく自力で揃えてみることに。

    何周も赤7を見送りタイミングを計る。

    中リールは成功!!

    右リールを狙う。

    心臓がバクバクしてる。

    意を決してリールを止めるとそこには綺麗に赤7が揃っていた。

    当時のワクワクと感動は忘れられない。

    たかがビッグボーナス1回揃えただけ。

    でも他人任せの遊戯から自分で戦かう遊戯に変わった瞬間。


    それ以降は自力で何回も失敗しながらボーナスを揃え遊戯を続けた。

    気づけば入店から4時間ほど経過し友Kは1,000枚ほどのメダルを獲得。

    ボクは1万円をすべて使い切るというビギナーズラックの奇跡も無い結果となったがとても満足していた。


    騒音から抜け出しは店外はまさに異世界から帰還したような安心感と寂しさを感じた。そしてまたあの異世界に入りたいという欲望に包まれたスロッターが誕生したのであった。